ヨムリエの本棚 第4回ー尊敬している起業家の本
起業に役立つ本がズラリと並ぶ「ヨムリエの本棚」。
この本棚には、起業経験のあるツクリエ中の人たちが推す、あらゆるビジネスシーンのヒントになる本がいっぱい。
この本棚から今回ピックアップしたのは「尊敬している起業家の本」です。
今回はこちらの3名にご紹介していただきました!
まずお一人目はこの方!
【得意分野】
ものづくり/ヘルスケア/農林水産/エネルギー/エクイティファイナンス/マーケティング
稲盛と永守 京都発カリスマ経営の本質/名和 高司
タイトル:稲盛と永守 京都発カリスマ経営の本質
出版社:日本経済新聞出版
Qこの本の内容は?
京セラ株式会社、第二電電(現・KDDI)を創業し大企業に育てた稲盛和夫氏。日本電産を創業し世界シェアトップのモーターメーカーに育てた永守重信社長。
共に一代で小企業を日本有数の大企業に作り上げたカリスマ経営者です。その2人を比較し、共通点や強みについて書かれた経営者論です。
Qこの本をピックアップした理由は?
日本の企業は、真の意味での経営者は極めて少ないように感じます。東証1部に上場しているような企業の社長であっても、社内遊泳術だけでトップになったような、経営学を勉強していないと感じることがあります。
訴えかけるような言葉や哲学を持った経営者になかなか出会えないのが残念です。そこで勧めたいのがこの本。稲盛氏と永守氏のお2人には経営哲学があり、企業を育てた理念がしっかりしています。ぜひ、一読してほしい本です。
Qこの本のエピソード
経営者が大事にすべき事は何でしょうか? 頭だけで企業経営を考えてはいないでしょうか?実際に起業して社員や企業を取り巻く人々と対峙した時にどうすればいいのか…。
両者の独特の経営哲学や経営手法を紹介したり、ビジネスモデルを解明したり、色々とヒントを教えてくれる本です。大変参考になります。
お二人目はこの方!
【得意分野】
アイデアブラッシュアップ/ビジネスプラン構築支援/エンタメビジネス/ITサービス
起業の天才/大西 康之
タイトル:起業の天才
出版社:東洋経済新報社
Qこの本の内容は?
尊敬している起業家としてお名前をあげるのもおこがましい20世紀最高の起業家のお一人、株式会社リクルートの創業者・江副浩正氏の伝記本です。ご本人の執筆ではありませんが、緻密な取材と構成力でぐいぐい読ませる内容となっています。
Qこの本をピックアップした理由は?
ここ数年で読んだ本の中で、最も刺激的なうちの一冊です。発想の先見性と緻密さ、決断・行動の破天荒さなどを併せ持つ「起業の天才」が、どう時代に挑戦してどう翻弄されたのか。
内容が面白すぎて、特に後半からは一気読みしてしまいました。江副氏がそのままリクルートを経営していればどんな世の中になっていたのだろう、と考えさせられました。
Qこの本のエピソード
仕事柄、起業家を含め「元リクルート」の社員だった方々にお目に掛かることが多いのですが、2021年の今この時点を以てしてもなお、リクルートに在籍していたことを誇りに思っている方々が大半です。
時間を戻せるなら転職してそのカルチャーを味わってみたいな、と本気で思いました。
そして最後はこの方!
【得意分野】
バイオテクノロジー/ヘルスケア/地域振興・観光/農林水産/エクイティファイナンス/販路開拓/アイデアブラッシュアップ
HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント/アンドリュー・S・グローブ 、ベン・ホロウィッツ 他(著)、 小林 薫 (翻訳)
タイトル: HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント
出版社:日経BP
Qこの本の内容は?
インテル社の元CEO、故アンドリュー・グローブ氏による組織マネジメントをテーマにした書。組織と人の育成に関する、たくさんの示唆がある内容です。
たとえば「時間は有限だから、何かにイエスと言ったら即ち何かにノーと言ったことになる」「マネージャーは部下一人ひとりに週半日を充てる以上、部下の適正人数は6人から8人だ」等。
その実践的な教示は今も鮮明に覚えているほど。著者の経験を基にまとめられたもので、今も役に立つ考え方や方法が紹介されています。
Qこの本をピックアップした理由は?
世界で1番読まれているといわれる経営学の書「マネジメント」の著者P.Fドラッカーが「厳しく訓練された科学者によって蒸留された現実体験に基づく書である」と評しているように、行動科学の最新理論を用いて、自らのマネジメント手法を分かりやすく説いています。
起業や経営を志す方にぜひ手にとってほしい一冊です。
Qこの本のエピソード
ベンチャー企業が陥る罠はいろいろあります。私も、制約条件下のベンチャーの陥穽(かんさい)、いわばトラップに陥りました。
予算や期限、要求されている成果物など、厳しい条件や多くの課題に対して、何でも「全力でやる」と答えていた自分たちは無邪気に真剣なだけだったと思います。
当時、現実への対処法を探し求めて手当たり次第に本を読んだのですが、明確な答えを教えてくれたのがこの本。今も大切に想う一冊です。
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