6万人が集まる大舞台へ!SusHi Tech Tokyo 2026ブース出展の舞台裏編

前編では、6万人が集まった「SusHi Tech Tokyo 2026」の会場の様子と、ツクリエの多彩な取り組みをご紹介しました。
その舞台裏にあったのは、数多くの判断と調整。
ブースの設計や当日のシフト管理、著名ゲストへの対応、事務局との調整など、出展を支える仕事は多岐にわたります。
後編では、出展の準備から当日の運営までを担ったコミュニティマネージャーの岩本さんにインタビュー。
大規模カンファレンスの舞台裏と、その経験が起業支援へどのように還元されていくのかを伺いました。
改めて、SusHi Tech Tokyo 2026とは?
「SusHi Tech Tokyo 2026」は、2026年4月27日から29日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された、アジア最大級のグローバルイノベーションカンファレンスです。

入社年:2025年3月
所属:コンテンツビジネス ディビジョン コンテンツビジネスグループ コンテンツインキュベーション セクション
職種:コミュニティマネージャー
入社までの経歴:2006年より映画宣伝会社で洋画・邦画作品を担当。各種媒体でのパブリシティ活動を行う。その後、いくつかの事業会社で広報宣伝や販促全般を担当。2013年から広告代理店でクライアントのマーケティング支援や展示会ディレクション、スポーツイベントなどの企画、運営を担当。また在籍中に中部エリアの自治体にて「地域活性化起業人」として3年間行政の発展に貢献。中小企業の支援をする会社を経て、2025年3月より東京コンテンツインキュベーションセンターのコミュニティマネージャーに従事。
出展が決まったときに考えたこと
━━SusHi Techへの出展が決まったとき、率直にどう思われましたか。
岩本:費用をかけて出展する以上、「何を伝え、来場者とどう接点をつくるのか」はしっかり考える必要があると思いました。今回もブース出展だけでなく、公式パートナーイベントやセッションもありましたが、伝えたいことをどう届けるかは、どの取り組みでも同じです。
また、今回はツクリエとして「シルバーパートナー」で出展しました。他の名だたるパートナー企業と比べると、ツクリエは一般的な知名度が高いわけではありません。それでも、大企業と同じ場に名前を連ねられること自体に大きな意味があると感じました。業界内でのツクリエのプレゼンスを高める貴重な機会だと思いましたね。

━━出展すること自体がゴールではなく、その先にある「接点づくり」から逆算して考えていたんですね。
出展準備で最も大変だったこと
━━出展準備はかなり大変だったと思います。特に負荷が大きかったのはどの部分でしたか。
岩本: 展示会事務局との細かなやり取りが大変でした。メールベースで進めていましたが、事務局とのスピード感の違いには苦労しましたね。
加えて、ブースの設計も基本的に私が担当しました。簡単なレイアウト案をつくって施工会社に渡し、パースを起こしてもらう。完成したデザインを社内で確認しながら、ロゴの視認性や導線を細かく調整していきました。今回のブースは約24平方メートル。決して広くはないので、来場者が無理なく通れる導線の確保にも気を配りました。
━━設計の段階から、来場者にどう見え、どう動いてもらうかまで考えていたんですね。
岩本: そうなんです。ブース施工の費用は出展料とは別にかかります。今回は既存の部材を組み合わせるシステムブースを使い、コストを抑えながらも、ロゴの見え方や照明はきちんと整えました。
前日準備でも、ロゴやパネルがモニターに隠れていないか、スポットライトが正しく当たっているかを一つひとつ確認しました。実際に隠れていた箇所はその場で直してもらい、最後の最後まで細かな調整を続けましたね。
━━来場者には見えない部分にも、たくさんの工夫が積み重なっているんですね。

当日の運営を支えた舞台裏
━━当日は、ブースでの来場者対応だけでなく、カンファレンスやセッションの準備もあったと思います。どのような動きをされていましたか。
岩本:当日は私自身が動き回るよりも、担当者が決められた時間に配置につき、来場者に対応できる状態をつくることを意識していました。また、せっかくの機会なので、スタッフにもほかのブースを見て情報収集してもらいたいと考え、シフトを組んで、誰がいつ何をするかを調整しました。
━━ご自身が前に立つというより、チーム全体が力を発揮できるように動かれていたんですね。
岩本:そうですね。2日目には、映画とAIをテーマにしたトークセッションを実施しました。俳優やプロデューサー、スタートアップ関係者など多様な登壇者を迎えるセッションで、到着時のご案内から控室での最終打ち合わせ、本番直前のスライド調整まで、一連の運営をサポートしました。
また、期間中はイベント戦略室のメンバーにもサポートしてもらいました。イベント運営に慣れているメンバーだったので、とても心強かったですね。
━━ブース運営だけでなく、セッションの準備や運営まで。まさに会場全体を支える役割だったんですね。ブースにはどのような方が来られましたか。
岩本:VCやコンサルタント、スタートアップ企業、学生など、本当にさまざまな方が来られました。スタートアップ企業の方から「自社ではこういうことをやっています」と声をかけられることもありましたし、学生が来場後に「インタビューをしたい」と連絡をくれたこともありました。
━━ブースをきっかけに、新しい出会いやつながりが生まれていたんですね。
展示会運営で求められる力
━━普段の起業支援とは異なる筋肉を使う仕事だったと思います。展示会の準備と運営には、どのような力が必要だと感じましたか。
岩本: どんな業務にも共通することかもしれませんが、調整力、段取り力、そして先を見据えて動く力だと思います。展示会だけでなく、パートナーイベントやセッションにも登壇者がいて、必要な素材や情報を期限までに揃えてもらわなければいけません。関係者や窓口が多い中で、取りこぼさずにやり切ることが求められます。
━━細かな変化に気づき、全体を見渡す力も必要そうですね。
岩本: そうですね。細かいところまで見ておかないと、簡単に漏れが出てしまいます。実は、これは起業支援でも同じで、さまざまなことに目を向けていないと気づけないことがあります。展示会運営と起業支援では仕事内容は違いますが、「全体を見渡し、変化に気づく」という点は共通していると思います。
━━仕事の種類は違っても、相手や現場を細かく観察する姿勢はつながっているんですね。
岩本: まさにそうです。SusHi Techへの出展では、決めなければいけないことが多く、走りながら考える場面の連続でした。この仕事だけに集中できるわけではなく、通常業務と並行して進めていたので、「今日は何も進めなかった」という日をつくらないよう、少しずつでも前に進めることを意識していました。
━━日々の積み重ねが、大きな舞台を支えていたんですね。

展示会経験は、起業支援にどう還元されるか
━━今回の経験は、普段の起業支援にも生かされているのでしょうか。
岩本: 私が所属するTCICでは、デジタルコンテンツ系の展示会やTIFFCOMなどにも出展しています。そこでは、入居者がコスト負担がなくてパビリオンに参加できたり、映画関連の入居者に商談機会を提供したりしています。
展示会への出展は、入居者にとって新しい接点を生み出す場です。顧客候補やパートナー候補など、新たな出会いにつながる機会を提供することも、起業支援の一つだと思っています。
━━展示会は「商品を見せる場」ではなく、「新しいつながりを生み出す場」でもあるんですね。
岩本: そうですね。私自身も入社した当初は、「起業支援とは何をする仕事なのだろう」と思っていました。でも今は、支援者が自分一人の力で起業家の事業を成長させられるわけではないと感じています。まずは相手の話を聞き、その人に必要な人や機会をつないでいくことが大切なんです。
展示会に限らず、さまざまな業務で得た経験は、すべて入居者や相談者への支援に還元できます。例えば、スタートアップが展示会に出展するときも、「こう見せた方が伝わりやすい」「こう声をかけると会話が生まれやすい」と、自分の経験をもとにアドバイスできます。
━━ご自身が経験したことが、そのまま起業家へのアドバイスにつながっているんですね。
岩本: そう思います。入居者が展示会に出る場合は、プロダクトを見せるだけでは十分ではありません。どれだけ商談につなげるか、名刺交換の後にどう関係を築いていくかまで考える必要があります。展示会には時間も労力もお金もかかります。その投資をどう成果につなげるかを、今は同じ目線で考えられるようになりました。
━━ひとつひとつの経験が、次の起業家支援に生きていくんですね。
展示会の運営も、イベントの企画も、その先にあるのは「人と挑戦をつなぐこと」。一つひとつの経験を支援へと生かしながら、起業家とともに挑戦を形にしていく。
それが、ツクリエで働くコミュニティマネージャーの仕事です。
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