ヨムリエ

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実況! Web3リサーチャーと#NFT買ってみた


ブロックチェーン技術の進歩により、デジタル経済に大きなインパクトを与えるだろうNFT。
ヨムリエでもこの進化に備えるべく、「ズバリ! Web3.0とはなにか?」や「クリエイター必見! 知識ゼロでもよくわかるNFT入門」などでNFTとは何かを追いかけてきました。

今回は、NFT事業を実践しているWeb3リサーチャーの三井滉平さんが登場!
2023年1月にStartupSide Tokyoで開催したデジタルアートの購入イベントから、NFTとは何かをひも解いていきましょう。

Web3リサーチャー“三井滉平”さんってどんな人?

三井 滉平氏株式会社demmpa 代表取締役)
2020年に会社設立後、VCからシード資金調達。複数Webサービスを開発、運営。現在はWeb3領域にフルコミットし活動中。Web3のリサーチャーとして、個人での発信やWeb3領域で活動する法人から依頼を受け、Web3に関するリサーチやアドバイスを実施。
■Twitter https://twitter.com/koheimitsui_
■リサーチ記事 https://web3research.substack.com/

三井さん「僕は“Web3リサーチャー”という肩書でいろいろ活動しています。この黄色い眼鏡をかけた画像は、Twitterのアイコン。Web3に関する情報(プロジェクト、ニュース、単語リサーチ、インタビュー記事、リサーチからの学びや考察記事)をメインにTwitterで発信しています。」

まず、NFTとは?

NFTとは「Non-Fungible Token(ノンファンジブルトークン)」の略で、日本語では「非代替性トークン」と呼ばれています。代替不可能な資産、この世に唯一無二の複製できない資産をNFTといいます。そんなNFTですが、概念や定義はいまだ確立されておらず。
そのため「頭ではなんとなく理解しているけど掘り下げて考えるとよくわからない……」という人も多いはず。そこにメスを入れたのが、三井さんプロデュースのデジタルアート購入イベントです。

“NFTとは紙である”

三井さん「この言葉は、以前NFT界隈でバズったツイートです。NFTはできることがありすぎて、逆に何なのかわかり難くなっています。そんなNFTを紙に例えたのがこのツイート。
紙は、現代では記録媒体のほか紙幣や証明書、またアートまでと、あらゆる分野で広く使われています。紙がなかった時代の人にこの凡庸性の高さを説明するのは難しいでしょう。
紙の凡庸性を超える可能性を持ったNFT。ここではNFTの活用事例を見ながら理解を深めていき、一緒にデジタルアートを購入する実体験からNFTを体感していきましょう。」

活用事例からNFTを読み解こう!


三井さん「NFTを学ぶ上で大事なのは、『NFTを活用すると何ができるようになるのか』です。6つご紹介する事例から、NFTとは何なのか理解を深めていきましょう。」

CryptoPunks(クリプトパンクス)
クレジットカードのVisaがNFTアート「CryptoPunks #7610」を約1650万円で購入。

Bored Ape Yacht Club(ボアード・エイプ・ヨット・クラブ)
「Bored Ape Yacht Club(退屈した猿のヨットクラブ)」と呼ばれる猿のNFTは、サッカー選手のネイマール、シンガーソングライターのビヨンセ、日本だとエイベックス株式会社の松浦勝人CEOといったセレブも購入している。

RTFKT(アーティファクト)
デジタルスニーカーのブランド。NIKEが2021年12月に買収(金額は非公開)。NIKEと協業し、デジタルスニーカーをつくっている。

Starbucks Odyssey(スターバックス・オデッセイ)
NFTなどWeb3技術を活用した新しいメンバーシップのプログラム「Starbucks Odyssey」。既存プラットフォームの新機能として、デジタル化されたNFTスタンプを購入・収集できるサービスが追加。

NOT A HOTEL(ノット・ア・ホテル)
NFTの使い方で話題になった日本の会社で、ホテルの宿泊券をNFTで販売している。画像は、ホテルの宿泊券を買うと毎年7/21を47年間利用できるというもの。ホテル側は、約50年分の宿泊費をNFT販売することで初期費用を回収できる。購入側も、7/21に行けなくなったとしても別の人に売買できる。

山古志デジタル村民
新潟県にある山古志村(やまこしむら)が、NFTでデジタル村民証を発行。行政が初めてやった取り組みとして話題。山古志村の自然を守るためにつくり、山古志村に住んでいなくても山古志村の活動に関与できる。

以上が、NFT活用の事例紹介でした。

ここからは、いよいよNFT購入の催しスタート。イベント告知~購入、展示までの流れを実況していきます!

☞「NFT買います」というイベント企画を三井さんのTwitterで告知!

※開催場所にインキュベーション施設「IGNIS」とありますが、現在の名称は「StartupSide Tokyo」になります。

☞50人ほどからリプライをもらう!

三井さん「Twitterに“#NFT買います”と入れると、『自分のNFTはこんな感じです。買ってください!』というリプライがきます。この告知ツイートでは約50人からお返事いただきました。」

※画像は下記イベント告知ツイートのリプライ欄から引用(https://twitter.com/koheimitsui_/status/1616011727719792646

☞参加者のみなさんと一緒に買いたいNFTをチョイス!

三井さん「僕がNFTを買うときの評価基準には、ざっくり分けて3つの軸があります。1つめは、単純にデザインが好みか。2つめは、ユーティリティ(実用性)。購入したらこんな特典ありますよ、という軸です。3つめは、価格が上がるか否かといった投機性です。」

☞買いたいもの決定。ここから購入サイト「OpenSea」にジャンプ!

OpenSea(オープンシー) は、数あるNFTマーケットプレイスのなかでも、世界最大の取引量を誇るプラットフォームです。ここを利用する際に覚えておきたい用語集はこちら↓↓↓

【OpenSeaで覚えておきたい用語集】

■イーサリアム(Ethereum)
ヴィタリック・ブテリン氏により開発されたプラットフォームの名称。このプラットフォーム内で使用される暗号資産(仮想通貨)をイーサ(英: Ether、単位: ETH)という。

■ガス代
イーサリアムを利用したときに発生する取引手数料のこと。

■ウォレット(Wallet)
直訳すると「財布」の意味だが、暗号資産でのウォレットとは「暗号資産専用の財布」を指し、暗号資産を保管する場所を意味する。

■ミント(Mint)
NFTマーケットプレイスで自分が作成したデジタルデータをブロックチェーン上に書き込むことをいう。英語の「Minting(鋳造する)」が語源。簡単にいえば「アイテムをNFT化してOpenSeaに登録する」=ミント。

■リスト(List)
NFTを出品(販売)すること。

☞OpenSeaで3点購入!

☞購入したNFTをStartupSide Tokyoで展示!

このイベントで購入した作品3点は、StartupSide Tokyoに展示中。電光掲示板で展示しているので、実際には動きがあります。3月末まで展示しているので、ぜひ見に来てください。

ちなみに三井さんのTwitterアイコンもNFTで購入したもの。“六角形のアイコン”をクリックするとNFTの詳細が表示されます。



三井さん「月額有料制サブスクリプション“Twitter Blue”のプレミアム機能のひとつに、自分のアイコンをNFTアートに設定できるというものがあります。NFTアートをプロフィール画像に設定すると、アイコンの形が六角形になり、NFTアートの詳細が確認できます。このようなことは、InstagramやFacebookも実装しはじめているそうです。」

以上が、イベント告知~購入、展示までの実況でした。

NFTとは何か、考えれば考えるほど沼にハマっていくこの領域……。そんな沼から抜け出せるよう、三井さんは「NFT活用の事例紹介」や「NFT購入体験」という実践から教えてくれました。そんな進化し続けるNFT領域、Web3リサーチャーの三井さんと追いかけていきませんか?

東京都認定インキュベーション施設「StartupSide Tokyo(旧IGNIS FLAT)」には、「アドバイザー」というサービスがあります。多種多様な業種・経歴を持つアドバイザーが、専門的な相談にお答えするというもの。このアドバイザー陣に三井さんも仲間入りしていただきました。

Web3領域でビジネスを考えている方、三井さんのアドバイスが必要な方は、ぜひStartupSide Tokyoへ!


StartupSide Tokyo
〒101-0064
東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋III 7・8・9階
Tel 03-6811-0441(電話受付対応時間:平日10:00~18:00)

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