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ロボット、AI、ゲーム…etc.最新テクノロジーが東京ビックサイトに集結! モノづくりの祭典「MakerFaire Tokyo 2022」潜入レポート


9月3日と9月4日に開催された国内最大級のメイカーイベント「Maker Faire Tokyo 2022」に、ヨムリエ編集部がプレスとして参戦してきました!

注目は、ツクリエが運営する大田区の創業支援施設「六郷BASE」と、その入居者の出展ブース

リアルで開催するのは2年ぶりとなるこの祭典、出展者数はなんと289組と大賑わい。そんな熱気あふれる会場の様子や最新Techをレポートしていきます!

会場は展示会のメッカ、東京ビックサイト!

Maker Faire(メイカーフェア) とは?
誰でも使えるようになった新しいテクノロジーをユニークな発想で使いこなし、あっと驚くようなものや、これまでになかった便利なもの、面白いものを作り出す「メイカー」が集まり、作品展示とデモンストレーションを行うイベント。今年は289組の出展者・スポンサーが参加。

六郷BASEって?
2021年10月、モノづくりのまち大田区にオープンした創業支援施設。新しいビジネスに挑戦する起業家、起業希望者、中小企業の方を対象に、ワークスペース、起業・経営のノウハウ、ビジネスマッチングの機会を提供しています。また3Dプリンターやレーザーカッターを利用できるファブスペースも併設、プロトタイプの製作支援なども行っています。
今回のMaker Faireでは、施設を代表してものづくり分野の入居者たちが出展。

いよいよ会場入り!

編集部が到着したのは、初日の午後14時ごろ。そこには入場を待つ長蛇の列が!
リアルでは2年ぶりの開催ということもあり、待ちわびていたファンやお子様連れなどで、熱気ムンムン。子どもたちは目を輝かせながら、まだかまだかと入場を待っていました。

これが会場全体MAPだ!

ここは、子どもも大人も楽しめるテクノロジーと「作る」ことのお祭り。エレクトロニクス、ロボティクス、プログラミング、サイエンス、クラフト、ミュージック、アートなど、さまざまな分野のメイカーが出展。今年はモノづくりの裾野をより広げるための企画として、Young Maker(学生メイカー)ゾーンも新設されました。


早速、お目当ての六郷BASEブースへ!

289組出展ともあり、お目当てのブースを探すのも一苦労。

しかし!!

今回、会場一目立っていたのでは? というくらいの派手さでアピールする「六郷BASE」ブースを発見!

編集部:こんにちは!
高見さん:こんにちは!

出迎えてくれたのは六郷BASEのインキュベーションマネージャー高見さん。

編集部:盛況ですね!
高見さん:そうなんです。12時のオープン直後からたくさんの方にお越しいただいています。

編集部:今回なぜMaker Fairに出展することにしたのですか?
高見さん:Maker Fairはビジネス関係の方だけでなく、ものづくりが好きなファン層もたくさん集まる一大イベント。こういったリアルイベントに出ることで、入居者のPRや顧客開拓に繋がるだろうなということで参加を決めました。
入居者&スタッフ一丸で、「チーム六郷BASE」として盛り上げていきますよ!

それでは、今回出展している3社をご紹介します!

演劇や工芸品などのアート分野とロボットの融合
「令和工藝合同会社」

本物そっくりな手に耳……。触ってみるとその質感とリアルさに、さらにびっくり!


令和工藝は、アートとロボティクスを融合させることで、まだ誰も見たことのない世界を作ることを目指すロボティクスベンチャー

恐竜や生物のロボット製作、人体モデル製作、コミュニケーションロボット「キーポン」の製作などを手掛けています。

展示している人体モデルは、生き物や人間型をはじめとしたロボットの開発・製造と運用を専門とする代表の島谷直志さんが、長年アンドロイド開発で培った技術を活かしたプロダクト
人間に似た皮膚の外観や触り心地だけでなく、強度も維持しつつ、驚くほど人体に似た造型物を作り上げています。

ブースに来ていたお子さんに「触ってみる?」と声かけしたところ、そのリアルさに、怖がられる一幕も。

現在は、人型ロボットの素体でありながら、用途や見せ方によってその形を変えられるロボット、人形を超えた人形を目指すロボット「超人形」を開発中とのこと。どんな未来型ロボットが誕生するのか、楽しみです。


日本初のベルトコンベア式3Dプリンターを開発する
「合同会社BirthT」

展示会場でチャンバラごっこをする大人たち?

BirthTは、日本初のベルトコンベア式3Dプリンター「Leee」を製造・販売する企業。
2020年3月に展示用として開発、その後、改善を繰り返して2020年10月に「Maker Faire Tokyo」にて初お披露目。2020年11月にはβ版サービスとして「Leee」のレンタルサービスを開始し、モノづくり系スタートアップや某工業大学工学部、某大学建築学部への導入実績があります。

「Leee」の最大の特徴は2つ。
1つ目は長尺造形。長さ方向に制限がないため、従来の機体では不可能であった長物のモデルの造形が可能になりました。先ほどの剣、実はLeeeで制作されたものでした!

2つ目は、連続造形。ベルトコンベア型で自動的にベッドから剥がすことができるため、人の手を介在せずに連続造形が可能。当日は赤い船が量産されていました。


これまでのニーズを踏まえ、さらに自由度や再現度をアップさせた最新モデルを開発中とのこと。モノづくりの可能性が無限に広がりそうです。

リハビリロボットの開発でヘルスケアの課題解決を目指す
「ぎじゅたま」

白い箱にハンドルがついた物体。これは一体……?

ぎじゅたまは、ヘルスケア機器の開発・設計を行うチーム。手のリハビリ時間を増やすロボットを開発しています。

脳卒中で入院する患者さんのリハビリは、寝たきりを回避するために、座る・立つ・歩くなど、下半身の訓練が優先。
1日のリハビリ時間は、下半身の運動約160分に対して、上半身の運動はたったの約20分。手のリハビリの訓練時間は圧倒的に不足しており、退院後の日常生活に大きな支障をきたしているのだそう。

そこで、多機能なサーボモーターを独自のアルゴリズムで制御し、腕から指先までの複雑な動きにあわせた訓練を提供する小型リハビリロボットを開発

現在は、製品の上市に向けて開発を加速中! スキマ時間に訓練の機会を作り、リハビリの総時間を増やすことを目指しています。

最後に、今回出展の入居者さんと記念撮影!

六郷BASEはまもなく開業1周年!

「六郷BASE」は、2022年10月1日にオープン1周年を迎えます。
これを記念し、豪華ゲストをお招きした1周年アニバーサリーイベントを開催!

特別基調講演のゲストは、“無駄づくり”で各方面から注目を集め、SNS総フォロワー数35万人、2021年のForbes Japanでは「世界を変える30歳未満の30人」に選ばれた藤原麻里菜氏(株式会社無駄 代表取締役社長)。

これまでの作品を振り返りながら“無駄づくり”を通して起業に至った経緯に迫り、藤原氏のビジネスを読み解いていきます。

起業家クロストークでは、今回ご紹介した令和工藝合同会社と合同会社BirthTの2社が登壇。起業の「リアル」とこれからの「ビジョン」を語ります。この機会に、“ものづくり”起業家たちの熱い想いに触れてみては。

以上、「Maker Faire Tokyo 2022」潜入レポートでした!

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