CM密着! イベント企画立案から開催までの道のり
“起業家に寄り添う”をミッションに掲げるツクリエは、いったいどんなお仕事をしているのでしょうか?
この「お仕事クローズアップ」シリーズでは、ツクリエの事業内容を掘り下げてご紹介。
ホームページでは伝えきれないツクリエの仕事や情熱をお届けします!
今回は、コミュニティマネージャー(以下CM)のお仕事のひとつ、「イベント運営」にフォーカス。
実は、ツクリエ入社前は、イベント運営の経験ゼロ!というCMも多いんです。
そこで、未経験からスタートし、いまではイベントサブリーダーまで務めるCMの堀川さんから、イベントの企画立案から開催までの流れを教えてもらいました!
コミュニティマネージャーとは?
起業支援施設で起業家さんたちとのコミュニティをとりまとめ、人と人の交流を支援する「コミュニティマネージャー」。彼らの役割は交流支援だけでなく、施設運営から起業相談、ビジネスマッチングにイベント運営など、多岐にわたります。
起業支援施設の業態について
起業支援施設を運営しているツクリエですが、運営の業態は2タイプあります。1つめは、ツクリエが自主ブランドで運営する自主事業タイプ。2つめは、都や自治体、企業などから起業支援施設の運営を託される受託事業タイプ。ツクリエ社員のあいだではよく「自主」「受託」と略されています。堀川さんは現在、東京都の政策連携団体が運営する起業支援施設(いわゆる受託事業タイプ)に勤務していますが、自主ブランド施設での勤務経験もあり。
※ツクリエの施設運営についてはホームページの「実績紹介」に記載されています。
入社年:2021年10月
所属:TOKYO創業ステーション Startup Hub Tokyo 丸の内(東京都 )
CMとして起業支援施設のイベントサブリーダーを務める。イベントは、セミナー/トークセッション/交流会/ワークショップなど、さまざまな形式のイベントを企画運営。
企画立案~イベント開催までの道のり
イベントの運営方法は、起業支援施設やイベント担当者の経験値により、やり方はいささか変わってくるもの。今回ご紹介するイベントまでの道のりは、年間300本以上のイベントを開催する施設でイベントサブリーダーを務める、CM堀川さん流のやり方です。
イベント運営のスタートはまずココから! イベントの企画立案
テーマ決め>>>中身の構築>>>登壇者の選定
堀川さん「イベント運営の第一歩は、テーマを決めることから踏み出します。私の場合は、起業関連の書籍やイベント、またNews Picksなどの経済メディア、施設利用者さんとのコミュニケーションからヒントを得ています。
テーマを決めたら、次はターゲットを固めます。そのターゲットがどのような情報を知りたいか、また自分がその立場であれば何を知りたいか、そんなところを掘り下げてイベントの中身を構築していきます。イベントの登壇者を決めるポイントは、主に以下3点の有無を見ています。」
行政施設でのイベント登壇経験
企画した内容に類似するようなイベントの実施経験
イベントの登壇者に相応しい事業実績・事業年数
堀川さん「これら3点を加味して登壇者を探し、出演の依頼をします。もちろん先方のスケジュールやご意向によりお断りされてしまうケースもありますが、“あなたに登壇してほしい”という情熱、出演いただくことでのメリットなどをお伝えしながら交渉しています。」
↑起業関連の書籍全般をササッと多読し、そこで目にしたワードを抜き出してテーマにすることが多いそう。煮詰まったり悩んだりしたときはチャットGPTを活用しているのだとか。
企画したイベントが通るか否か……Let’s プレゼン!
CMにプレゼン>>>全スタッフにプレゼン>>>クライアントにプレゼン
堀川さん「イベント運営は主にCMが担当するので、まずは彼らにイベントの内容を伝えます。企画内容とターゲットは合っているか、本当にこの登壇者で良いのか、イベントのタイトルなどについてフィードバックをもらいます。
ここでOKが出ればイベント申請のフォーマットに落とし込んでいきます。このフォーマットは施設により内容が異なると思いますが、自分の担当している施設は主に“イベントタイトル/日時/内容/登壇者情報/実施形態/予算/目標参者数”など。このフォーマットをベースに、次は施設の運営に関わる全スタッフにプレゼンしていきます。」
↑堀川さんのプレゼンタイム。すんなり通れば10分程度の会議ですが、フィードバックが多い時は30分程かかるそう。
堀川さん「入社当時はイベントの運営経験がなかったので、リテイク3~4回はざら。とはいえ、イベントのサブリーダーを務めている現在でも“すんなり通る”というわけではありません。施設のスタッフにもイベントの内容や申請フォーマットを確認してもらい、不備のない状態でクライアント(受託元)へのプレゼンに挑みます。」
いざ、イベント当日! 準備から開催までの流れをご紹介
準備>>>イベント開催
堀川さん「イベントの準備でやることは、登壇者へお渡しする資料(参加者情報・事前質問)の整理、登壇者との最終打合せ、オンライン開催の場合は配信機械のセッティング、テスト&チェック。また、配信トラブルを防ぐため、登壇者にもZoomに入ってもらい音声の音量や画面共有がスムーズにできるかなどを確認します。」
↑イベント会場のテーブル設置。並べ方は、講義の時は教室型、ワークショップの時は交流が生まれやすい対面型、参加者が多い時はテーブルのない椅子だけ型があるのだとか。機材は、PC/配信用カメラ/モニター/カメラを切り替えるスイッチャー/オーディオインターフェイス/マイクなど多数。
堀川さん「開催の準備が整いましたら、いよいよイベントがスタート。CMの役割はイベントの司会役ですが、それをやりながら配信の音声や画角などを確認し、同時にイベント終盤にあるQ&Aの配分を考えています。また、イベントの進行は事前に決まっていても、流動的なところがあるので、常にスムーズに流れるよう注意を払っています。」
以上が、CM堀川さん流のイベント運営でした。
ここからのトピックスは、堀川さんへのイベントにまつわるQ&Aです。
Q. 初めてイベントを運営した時は、どんな心境でした?
A.ツクリエ入社前までイベントに関わったことがなく、未経験からのスタートなので、緊張の連続でした。ただ、イベントが終わったあとのアンケートで「とても学びが多かった」という意見を見たときは感無量でした!
Q. 自主・受託施設、どちらもイベント運営を経験している堀川さん。その違いは?
A.ツクリエに入社して最初に勤務したのが、自主ブランドの起業支援施設でした。自主の場合は“入居につながる”ことが大事で、イベント内容については自由度高めな印象です。一方、受託施設はイベント内容の制約が多く、自主と比べると自由度低めな印象。ですが、行政に関わる施設ゆえに有名な方もイベントに登壇してもらいやすく、またVC(*)とのつながりも持てるのでチャンスが多いです。
(*)ベンチャーキャピタル(Venture Capital)の略で、未上場のベンチャー企業に出資する投資会社や投資ファンドを指す。
Q.どんなスケールでもOK! いつかはこんなイベントやってみたいというものは?
A.人と人のつながりを創出する場づくりが好きなので、複数のスタートアップ起業家を招いたピッチイベントや50人規模の起業準備者さんを集めた交流会などを開催してみたいです。
Q.イベント企画運営の魅力は?
A.イベントを通じて起業家を知り、また、人とのつながりも生まれます。その結果、CMとしての起業支援の幅が広がり、起業家をつなぐハブ的な役割にも活きてくる。そんな魅力を実感しています。
最後に「CMにとってイベントとは?」と聞いたところ、堀川さんは「起業家の疑似体験」とお答えしました。イベントの企画を考える際に大事な、「誰に、何を、どのように提供するか」という問いが、起業家の「事業を構築する考え方」とリンクしているのだとか。
イベント経験ゼロからスタートした堀川さんですが、イベントの企画運営というお仕事を通して、CMとしての起業支援の幅がパワーアップしているようですね。
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