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多忙シニアマネージャー、産後パパ育休制度とってみた!


2022年10月に育児・介護休業法が改正され、「産後パパ育休制度」がはじまりました。

これにより男性の育休がますます注目され、ヨムリエでも働くパパの育休についていくつかとり上げてきました。今回ご紹介する働くパパは、多忙なシニアマネージャーの育休ライフ。

気になる育休前の準備、育休期間、そして復帰までのアレコレを聞いてみました!

育休パパのプロフィール

河野 義成さん(シニアマネージャー)
所属:クリエイティブチーム、ITインフラチーム、開発チーム
社歴:2019年2月入社
家族構成:妻(フリーランス)、長男(生後7ヶ月)
※2024年時点

3つのチームを兼務し、バリバリ活躍しているシニアマネージャーの河野さん。育休は「産後パパ育休」と「育児休業」を併用して約4ヶ月半取得しました。
※2024/3/15~4/11(産後パパ育休)、2024/4/12~7/31(育休)

まずは育児に関わる休業制度の違いをおさえよう

育児に関わる休業制度は3つ、「産後パパ育休」「育児休業」「パパママ育休プラス」があります。

☞産後パパ育休(出生児育児休業)
産後8週間以内に4週間(28日)を限度とし、2回に分けて取得できる育休のこと。
主に男性が出産直後の配偶者と共に育児しやすくするための育休制度。

☞育児休業
子どもが1歳に達するまで休業できる制度。男女共に取得可能で、保育所に入れないなどの事情がある場合は最長2歳まで延長可能。

☞パパママ育休プラス
育休取得のタイミングを調整することで育休期間を1歳2ヶ月まで延長できる制度。

育休前のダンドリ

3つのチームを兼任する多忙な河野さん。1日のお仕事ルーティン、不在期間への準備、育休に対するホンネなどを教えてもらいました!

河野さん「会議は週平均8~15回程度。それぞれ所要時間は1時間程度なので、会議についやす時間は週10時間±5時間くらいです。育休前の苦労点は、育休開始直前まで通常業務がいっぱいに入っていたので、引継ぎの時間が十分に取れなかったことですね。」

チームを引っ張るシニアマネージャーが育休期間で約4ヶ月半不在に。
管理者の立場として不安に思うところはありましたか?

河野さん「自分の仕事を誰かに代わってもらうことで、自分は必要なくなるのではないか。人手不足になり色々な案件のスケジュールが破綻するのではないか。自分のいない間にフォローできなかった社員が抜けてしまうのではないか。正直、そんな不安はありましたね。」

育休を取得するにあたり、下準備(根回し)はしましたか?

河野さん「はい、たくさん行いました。育休を取得する半年以上前から社長、同じ所属部門の役員、上司に育休の意向を伝え、お休みをいただく期間などを相談。また、よく仕事をする他チームの主要人物にもそれとなく伝え、部下やマネージャー、マネージャー候補の方々と、困ったときの対処法を話し合っていました。」

いざ、育休ライフへ!

通常の業務を行いつつ育休に入る準備をすませた河野さん。いよいよ育休ライフへと入りますが、完全に仕事と切り離れたワケではありません。事前に外せない業務についてHRと相談の上勤務しました。
お仕事パパ、育児パパ、両方の側面を持つ河野さん流の育休ライフをご紹介します。

育休期間中でのお仕事対応は?

河野さん「育休期間中の出勤については、わたしの方から提案しました。出勤したのは数回程度、定期的にチームの進捗状況について報告を受けていました。また、報告以外に育休当初は作業チェックや技術的な質問などをリモートで対応していました。」

奮闘! 育休期間中の1日ルーティン

生後何ヶ月かにより1日のルーティンは変わるもの。今回は生後0.5ヶ月と4ヵ月のルーティンを教えてもらいました。河野さんの奥さまからもコメントをいただいています!

河野さん「妻は初産だった為、産後1ヶ月は母乳量が足りず、混合育児でした。新生児は3時間毎の授乳が必要で、おむつ、妻の授乳、ミルク、搾乳はほぼ毎回ワンセットに。だいたい1時間半〜2時間しかあいだが空かないので睡眠は細切れでしたが、生後1ヶ月からは完全母乳で負担が減りました。
妻と自分、1日に1回交互に子どものケアをスキップし、まとまった睡眠時間約4~5時間を確保。この他、週1回の母乳外来には同行し、睡眠不足の妻の代わりにメモ係をしました。生後1ヶ月を過ぎてからは、児童館へ行ったり、より色々な育児情報を勉強したりしました。」

奥さまからのコメント
「わたしが完全母乳までたどり着けたのは、半分は夫のおかげです。里帰り出産も産後の手伝いもないなか、核家族でもわたしの理想の育児まで到達できているのは、夫の育休取得と協力が必要不可欠でした。
何が正解か分からないなか、夫は一緒に考え、調べ、実行してくれました。病院にもできる限り同行してくれ、この育休を通して、夫との絆がより深まったと感じています。
産後1ヶ月半までは日々“限界との勝負”で、痛み・空腹・睡魔の嵐でした。夫の育休取得を積極的にサポートしてくださったツクリエの皆様には感謝しかありません。」

河野さん「初めての子育てなので分からないことが多く、わずかに空いた時間はほぼ毎日のように調べ物をしていました。たとえば、サポートしてくれる行政はあるのか、この育児方法は間違っていないか……など。
また、単身夫婦世帯から子育て世帯になることで、大量の情報収集や環境の刷新も行わなければなりません。わたしの場合、今住んでいるマンションでは子どもが動き始めた時に狭いと思い、育休を使って一軒家を探し、引っ越すことができました。これは育休をもらったからこそできたと思っています。」

育休終了、職場復帰へ……

奥さまと共に奮闘した育休期間が終え、いよいよツクリエに復帰。何度かチーム会議などに顔を出していたとはいえ、職場復帰後はどのような環境・心境だったのでしょうか。

河野さん「職場復帰後は、自分がいないまま進んでいた仕事の環境に入るので、状況を把握しながら少しずつ自分の手元に仕事を戻していく状態でした。また、育休期間中にはじまったプロジェクトやチーム体制などもあり、案件の内容や新しい同僚との関係性を理解するのにも戸惑いました。

それと、なにか浮ついたような感覚がありました……。たとえば、雑談をしているときに自分だけが仕事モードになっていないような、浮いてるんじゃないかという感覚。1ヶ月もするといつものように忙しくなり、その浮ついた感覚はなくなったのですが。プライベートでは、赤ちゃんの抱っこと通勤の合わせ技で腰の痛みが悪化しました(笑)。休日は積極的に子どもと触れ合うようにしています。」

最後に、育休を考えているツクリエのパパママ社員にメッセージをお願いします!

河野さん「わたしの個人的な考えとしては、“仕事よりも大事なこと”って、実はそんなにないと思います。でも、赤ちゃんの成長をそばで見守ること、大変な思いをする妻を支えることは数少ないそれだと思います。この機会を逃したら、この子とのこの時間を取り戻すことはできません。ぜひ、みなさんにも育休を取ってほしいです。そして、また戻ってきてほしいです。」

育休期間中にも少しだけ仕事をしていた河野さん。「育休中でも、外せない業務に対応することができた。この環境が自分にとっての安心ポイントでした。全く業務ができないことになると不安すぎて、育休を取ることができなかった」とのこと。河野さんにとっては、少し働くことがむしろ復帰後の安心につながったようです。
育休ライフのスタイルは社員それぞれ。自身にあった育休の使い方で、かけがえのないお子さまとの時間をすごしていきたいものですね。

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