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2022.11.17
Press release
Fracta Leapと栗田工業が共同で進める水処理プラントの自動設計アプリケーション、β版開発完了および運用開始。~プラント設計業務6割削減、設計期間4割短縮~
当社が共同事業体として運営する、神奈川県川崎市・新川崎地区にある技術系スタートアップのオープンイノベーション拠点『かわさき新産業創造センター(KBIC)』の卒業企業、Fracta Leap株式会社(東京都新宿区、社長:北林康弘)と、栗田工業株式会社(東京都中野区、社長:門田道也)は、両社が共同で進める「メタ・アクアプロジェクト*1」にて、水処理プラントの自動設計アプリケーションの「β版*2」開発を完了し、その運用を開始しました。
本プロジェクトはこれまで、顧客の納期短縮ニーズに応えるべく、「提案スピードの飛躍的向上と設計時間の抜本的削減」を目指して、同業務を自動化・最適化するアプリケーションの開発を進めてきました。
その第1弾として、配置図(装置等のレイアウト)を自動設計するアプリケーションのβ版開発を完了し、今月から設計実務者による運用を開始しています(なお、本プロジェクトが手掛ける他の自動設計アプリケーションに関しても、今年度中に順次β版の運用を開始します)。
その効果は、一連の自動設計アプリケーションを運用することで、プラントの「基本設計*3」の業務量が約6割削減され、所要期間も約4割短縮される見通しです。加えて、プラント設計案を高速に取捨選択できるようになり、水処理プラントのライフサイクルコストの最適化や、環境負荷抑制を含めたライフタイムバリューの向上にもつながります。
また、本件は技術的な面でも画期的です。
具体的には、水処理の中でも特に複雑で難度の高い産業領域で、その最上流にあたる「基本設計」をアルゴリズムで自動化しており、商業ベースでは国際的にも前例がありません。なお、本件のアルゴリズム技術に関連して、既に両社共同で特許出願も完了しています。
今後の展望は、設計実務者からのフィードバックを得ながら、一連の自動設計アプリケーションの「正式版」の開発完了を目指します。併せて、クリタグループのグローバル各社と連携を図りながら、国内のみならず海外のお客様にも、本アプリケーションを通じた価値提供ができるように邁進してまいります。
なお、Fracta Leap株式会社では、自動設計アプリケーションの事業進展に伴い、組織体制を拡充しています。
アーキテクト/テックリード、数理最適化エンジニア、データエンジニア、プロダクトマネージャー、事業開発リーダー などのプロフェッショナル人材を積極的に採用しており、来年には正社員30~40名の体制となる予定です。
※アーキテクト/テックリードポジションは、こちらからご応募ください。
※Fracta Leap株式会社の募集ポジション全体は、こちらでご覧いただけます。
(注)
*1 「メタ・アクアプロジェクト」… デジタル技術を用いた「水処理インフラの抜本的な生産性改善」を目的として、2020年に発足したFracta Leap株式会社と栗田工業株式会社の共同プロジェクトです。主にAI・IoT技術等を用いて、水処理プラントの設計・生産及び運転管理のスマート化(効率化・高度化)を推進しています。詳細はこちらの内容をご参照ください。
*2「β版」… ソフトウェアの正式版を配布する前に、主に試用のために提供されるバージョンのこと
*3「基本設計」…プラントの要件に基づき、必要な設備やその配置等の大枠を決定し、各種概略的な図面に落とし込む作業のこと
〇 設計を高速にする「グループ配置機能」
アルゴリズムで、装置グループ単位のプロット・修正がパズルのようにサクサクと進められる。
〇 メンテナンス動線を考慮した「自動提案」
アルゴリズムで、配管ラックの生成や、メンテナンス動作を考慮した装置の向きを自動提案し、設計作業を最小限にできる。
〇 配管長を最小化する「最適化」
アルゴリズムで、配管長を最適化。最適化結果はリアルタイムにレビューすることが可能。
会 社 名 : Fracta Leap株式会社(フラクタリープ)
設 立 : 2020年5月(米国AIスタートアップ Fractaが子会社として設立)
所 在 地 :(東京オフィス) 東京都新宿区新宿2-8-15 パークフロント新宿 3階
(川崎ラボ) 神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1 KSP東棟 207
代 表 : 北林 康弘(代表取締役 CEO)
事業内容 : 水処理インフラの問題解決に貢献するデジタル技術・製品の開発
WEBサイト: https://fracta-leap.com/
会 社 名 : 栗田工業株式会社(クリタコウギョウ)
設 立 : 2020年5月(米国AIスタートアップ Fractaが子会社として設立)
所 在 地 : 東京都中野区中野四丁目10番1号
代 表 : 門田 道也(代表取締役社長)
事業内容 : 水処理薬品・水処理装置の製造・販売、水処理装置のメンテナンス、超純水供給、土壌・地下水浄化
WEBサイト: https://www.kurita.co.jp/
かわさき新産業創造センター(通称:KBIC)は、「新川崎・創造のもり」内に川崎市がベンチャー企業や、企業の新分野進出支援を目的とし整備したインキュベーション施設。現在、50社を超える企業や大学の研究室が入居しており、入居企業の成長支援やオープンイノベーションの推進など、360度支援を行っている。
新川崎・創造のもり
https://kawasaki-sozonomori.jp/